ludoで開講している幼児向けの「ろんりこくご」は、先取り学習ではありません。
つまり、小学校で学ぶ「国語」を、就学前に先行して学ぶ教室ではありません。
では、なにをしているのでしょうか?
私たちは、日本語を母語として、日常的に使っています。
ですから、日本語で人の話を聞き、内容を理解し、ものを考え、人に伝えているわけです。
この、「聞く」「理解する」「考える」「伝える」力を、一人ひとりの発達に合わせて、丁寧にフォローし、そして伸ばすこと、それを、「日本語の仕組みを学ぶ」というアプローチで行っています。
「仕組みを学ぶ」ということは論理的に考えることに必要不可欠です。
同じ言語のルールに則って考えや感情をやりとりすることが、円滑なコミュニケーションのもととなるからです。
論理的というのは、一方的な理屈を押し付けることではありません。
相手の話を正確に聞き理解することと、自分の考えをわかりやすく伝えることを意味します。(ですから、「ロジハラ」なんてことは本来起きるはずはありません)
幼児のろんりこくごのクラスでは、発達年齢に合わせて、日本語の仕組みを学び、そして、年少さん、年中さんであっても、「どうしてそう考えたか」をお話ししてもらい、お互いに、相手の考えをしっかりと聞く活動を核にしています。
先日のレッスンでは、「どのじゅんばんかな?」という学習を行いました。
3つの場面が描かれている絵を、起こった順に並び替えるという課題です。
例1)
①にわとりの絵
②たまごの絵
③ひよこの絵
の絵が書いてありました。
Aさんは、②→③→①
Bさんは、①→②→③
と並べました。
それぞれに、どうしてこの順番にしたのかお話ししてもらいましたが、とても分かりやすい、納得できる説明ができていました。
例2)
①氷嚢で頭を冷やしながら寝ている絵
②元気になった絵
③薬を飲む絵
さあ、こちらは、
Aさん、①→③→②
Bさん、③→①→②
でした。
Aさん「熱が出たから、お薬を飲んで、元気になった!」
Bさん「いつもお母さんは、お薬飲んで、お布団で寝たら、元気になってるよ」
どうでしょうか?
どちらの発想もとてもおもしろいと思いました。
「正解」に沿う学習ではなく、「どう考えたか」を楽しむ学習、それが、当教室の「ろんりこくご」です。
文字の学習も行いますが、「先に練習していてアドバンテージをつける」ことが目的ではありません。
文字が伝達のとても便利なツールであること、それを使う(読む、書く)ことの楽しさを伝えたいと思っています。
発達に応じて獲得していく、言葉の力、思考の力、表現の力、これらを、「国語」というアプローチに落とし込んでいく、また、「国語」というアプローチで伸ばしていく、それが幼児の「ろんりこくご」です。
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